B1F北千住方面ホーム

東京地下鉄(東京メトロ)と都市再生機構(UR都市機構)は8月28日、日比谷線の神谷町駅〜霞ケ関駅間に新設する虎ノ門ヒルズ駅の建設工事をメディアに公開した。

新駅は神谷町駅から約800メートル、霞ヶ関駅から約500メートル地点の、国道1号と環二通りの交差点(虎ノ門二丁目交差点)付近に位置。日比谷線では1964年の全線開業以来初めての新駅設置となる。既存路線における新駅設置は東西線妙典駅(2000年)以来、地下駅としては銀座線溜池山王駅(1997年)以来、約23年ぶりだ。

地上

▲虎ノ門二丁目交差点。国道1号の下に日比谷線が通る

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催前の開業を目指しており、正式な開業日は年内にも決定する。銀座線虎ノ門駅との乗換駅に設定され、地下通路で徒歩約7分で連絡が可能となる。開業時は地下1階にホームおよび改札を設置するが、その後は周辺の再開発工事の進捗に合わせて、改札階が地下2階に変更される予定だ。改札階変更後は桜田通り沿いの再開発ビルと接続する。駅の最終完成は2022年を予定している。

今般公開されたのは、ホームの設置にあたって既存のトンネル側壁を撤去する様子。既存のトンネルの内側に防護壁となる鉄板を設置し、約1トン〜2トンずつ切り出して撤去していく。鉄板の裏からは、日比谷線の走行音が数分おきに聞こえてくる。営業中の列車の安全を確保するため、切り出した壁を運搬できるのは列車が運行していない午前1時から同4時15分までのわずかな時間だけだという。

B1F北千住方面ホーム

▲北千住方面行きホームの建設現場。右側の黒い壁の向こうに線路がある

また、ホームの下では、将来的に周辺のビルとつながるコンコースとなる予定の地下2階部分の掘削が進んでいた。

列車運行中の線路の真下を掘削するのは至難の業。掘削には既設の構造物に影響を与えないアンダーピニング工法を採用している。まずは粘土質の地盤の強度を向上させるための薬液を注入し、小さなトンネルを掘っていく。その中に日比谷線を支える杭を打ち、沈下を抑制する下受け材を設置。これを繰り返して日比谷線の安全を確保したうえで、残りの地盤を掘削する。

B2F

工事にトラブルがあれば、日比谷線の運行に影響が出てしまう。東京メトロ改良建築部第四建築工事所の藤野覚技術課長は、「お客様と日比谷線の安全を守ることが第一」と気を引き締める。

土木工事の進捗は8割ほど。9月中旬頃からは、建設中のホームが車窓からわずかに見える可能性があるという。約56年ぶりの日比谷線新駅を目を凝らして探してみてはいかがだろう。

B1F北千住方面ホーム

▲既存のトンネル側壁撤去の様子。右側が側壁で、上部はすでに切り出されている

B1F側壁鉄板

▲鉄板の裏には日比谷線が走っている

B1F既存トンネル側壁

▲切り出されたトンネル側壁

B1F側壁

▲鉄板沿いの出っ張っている部分が既存のトンネル側壁。手前側は新設された天井部

B1F中目黒方面ホーム

▲中目黒方面行きホーム

B1F北千住方面改札

▲改札設置予定部

B2F

▲地下2階コンコース建設現場

情報提供元:Traicy
記事名:「日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」建設現場に潜入 線路直下で地盤を掘削