香港--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オアシス・マネジメント・カンパニー(「オアシス」)は、アルパイン(東証:6816)の9.9%の持分を有するファンドの運用会社で、アルパインの親会社で実質的な支配株主であるアルプス電気(東証:6770)に次ぐアルパインの最大株主です。

アルパインは11月16日、アルプス電気とアルパインとの間で合意されている株式交換(「株式交換契約」)に関連して、「当社とアルプス電気株式会社の経営統合に関する当社の考え方について」を発表しました。同プレスリリースは、アルパインとアルプス電気との合併案の公正性に異議を提起し、アルパインによるプロセスの誠実さと透明性を疑問視するオアシスおよび他の株主による数々の重大な疑問に答えることを意図したものと見られます。

この直近の発表でアルパインが行った説明は、アルパインがこれまで行ってきた数々の公的な説明と同様に大きな誤解を与えるものであり、実際には少数株主の利益を大きく損なう取引に対してアルパイン株の価値の著しい過小評価によって株主の承認を得ることを狙ったものです。

オアシスは本日、アルパインの1つ1つの見解を評価する「真実の指標」の導入を含め、アルパインの誤解を与える説明の詳細な分析とそれに対する返答をwww.protectalpine.comで公表し、企業統治に関わる継続的な強い懸念を明らかにしました。この文書は、株式交換契約とアルパインの直近の発表に関連したオアシスの意見、解釈、推定のみを表したものです。以下に、アルパインによる甚だしい虚偽の記述と考えられるものをいくつかまとめました:

アルパインの評価額と最近のクラリオンの評価額との比較に関する誤解を与える記述

アルパインは11月16日付けの発表に、アルプス電気との合併案における評価額は最近のフォルシアへのクラリオン売却例と大きく変わらないことを示唆するために、アルパインの評価額とクラリオンの売却額とを比較した表を含めています。オアシスおよび他の株主は、このフォルシアによるクラリオンの買収取引は比較対象として最も適切な公開取引であり、アルプス電気が提示しているアルパインの対価はアルパインの真価をはるかに下回ると考えています。これは、自社の株主を欺こうとするアルパインの継続的な試みの中でも最も明白なものです。表1をご覧ください:

尺度   アルパイン   クラリオン
EV/EBITDA倍率   7.7倍   10.7倍
PER   188.2倍   82.9倍
PBR   1.0倍   3.1倍

アルパインの表は非常に誤解を与えるものです。アルプス電気が提示しているアルパイン株式の対価がPERで188.2倍に相当するとするためには、アルパインが2017年4月27日に発表した予想1株当り利益である11.60円を算出基準として用いる必要があります。しかしながら、当該年度の実際の1株当り利益は135.27円で、2018年度の1株当たり利益は145円を超えると予想されます。アルプス電気による提示価格を受け入れることを正当化するためにアルパインが用いている図表および数値は、実際の利益がそれを1000%以上上回ったことを私たち(およびアルパイン)がすでに知っているにもかかわらず、この2017年4月時点の極めて低い利益推定値を用いています。これは極めて誤解を招くものであり、アルパインがこのように誤解を与える虚偽の分析に依拠し、自社の株主がそうした分析に基づいて行動を起こすよう促そうとしていることは不可解なことです。

2017年度の実績値(および2018年度の予想値)については、当社が作成した下記の表2をご覧ください:

尺度   アルパインの真の評価倍率   クラリオン   クラリオンに対するディスカウント
EV/EBITDA倍率   1.2倍   10.7倍   -89%
PER   9.6倍   82.9倍   -88%
PER(営業外純資産調整後)   2.5倍   92.6倍   -97%
PBR   0.7倍   3.1倍   -76%
注(1) オアシスの集計による            

現在、全株主ならびにアルパインの取締役会は、当該年度のアルパインの実績の利益を容易に知ることができます。公表された実績値は2017年4月時点の推定値をはるかに上回っています。しかしながら、アルパインは比較表において実績値を用いておらず、2017年4月時点の極めて拙劣な予想値のみを使用しており、意図的に投資家を欺くことを目的としていると考えられます。

実績のEBITDAおよび純利益については、当社が作成した下記の表3をご覧ください:

    EBITDA   純利益
クラリオンとの比較表でアルパインが用いた予想値   12,917   800
実績値   20,782   9,326
差異   61%   1066%

さらに、発表の中でアルパインは、統合案件公表前1カ月間のアルプス電気の平均株価である3212円を用いています。しかし、アルプス電気の現在の株価は2473円にとどまっており、アルパインが用いた平均株価を23%下回る水準にあります。

また、アルパインはEV/EBITDA倍率の算出に際してすべての営業外資産を除外しているわけではないことに留意する必要があります。これにより、同倍率は実際よりも著しく高い水準となっています。

アルパインが用いた尺度を実際の公表値で調整すると、状況は大きく異なるものとなります。表4をご覧ください:

尺度   アルパイン   クラリオン   クラリオンに対するディスカウント
EV/EBITDA倍率   1.2倍   10.7倍   -89%
PER   9.6倍   82.9倍   -88%
PER(営業外資産調整後)   2.5倍   82.9倍   -97%
PBR   0.7倍   3.1倍   -76%

より詳細な数値については、表5をご覧ください:

尺度   アルパインが主張する倍率   アルパインの真の倍率   クラリオン
EV/EBITDA倍率   7.7倍   1.2倍   10.7倍
PER   188.2倍   9.6倍   82.9倍
PER(営業外純資産調整後) (1)   -   2.5倍   92.6倍
PBR   1.0倍   0.7倍   3.1倍
注(1) オアシスの集計による            

YCGによる奇怪なWACC算定に関する誤解を与える記述

アルパインは、山田コンサルティンググループ(「YCG」)が用いた割引率(アルプス電気に対してアルパインよりも低い割引率を適用しており、SMBC日興證券が用いた割引率と比較しても低い)が奇怪なものとなった理由は、SMBCが採用しなかったサイズ・プレミアムをYCGが採用していることにあると主張することにより、さらに株主を欺こうとしています。このサイズ・プレミアムは、イボットソン・アソシエイツ・ジャパン(「イボットソン」)によるものとされています。

イボットソンの表に基づくと、サイズ・プレミアムがスプレッドに与える影響は最大で0.6%となりますが、YCGの割引率に基づくと、サイズ・プレミアムはスプレッドに対して2.7%を大きく超える影響を及ぼしたことになります。これがYCGが評価額の算定において用いた唯一の尺度であるということは、非常に重要です。(この問題に関するより詳細な分析は、当社ウェブサイトおよび「真実の指標」をご覧ください。)

YCGの分析は事実と矛盾しており、当社はアルパインが評価額算定の完全な詳細を公表することを求めます。こうしたYCGの不手際は、一連のプロセスが可能な限り低い価格でアルパインをアルプス電気に売却することを目的に操作されたとの当社の疑念を強めるものです。

いわゆる「プレミアム」に関する誤解を与える記述

発表の中でアルパインは、経営統合に対して支払われる「プレミアム」は公正であると次のように主張しています:

・・・本株式交換比率に係るプレミアムは類似する他社事例のプレミアム水準と比べて相当上位に位置するものと考えております。」(強調は当社による)

これは、大きな誤解を与える記述です。現時点の1株当り評価額である1680円では、アルプス電気が支払う対価は経営統合案発表前のアルパインの株価である1710円に対してプレミアムではなくディスカウントとなります。そもそもアルパインがプレミアムという表現を用いていることが驚愕です。さらに自己防衛を行うためにアルパインは、いずれにしてもプレミアムは重視すべきではないとの見方を明らかにしています:

・・・現在の両社の株価のみに基づき、本株式交換比率の妥当性を議論することは適切でないと考えております・・・」

実際にはアルプス電気はプレミアムを支払うわけではないのに、アルパインはなぜ高水準のプレミアムが支払われると株主に信じ込ませようとするのでしょうか?

「考えうる最大限の努力」に関する誤解を与える記述

11月16日付けの発表においてアルパインは、1株当り100円の特別配当の提案は、少数株主にとって適正な価格を確保するために「考えうる最大限の努力」を図った結果であると述べています。これもまた、大きな誤解を招くものです。

アルプス電気は、1株当りの評価額が2300円のアルパインの全資産に対して1株当りわずか1680円しか支払いません。差額は1株当り600円を超えます。1株当り少なくとも400円の現金が不適切な形で営業資産に振り分けられた結果、アルプス電気に無償で移管されることになり、事業そのものには一切の価値が認められていません。それにもかかわらず、アルパインは少数株主から搾取することの見返りとして100円を支払うことを理由に、「考えうる最大限の努力」を図ったと主張しています。

少数株主は、このような企業統治の茶番がまかり通ることを許すべきではありません。

資金需要に関する誤解を招く記述

1株当り300円の配当を求めるオアシスの提案を拒否するにあたり、アルパインは借り入れにより資金を賄うこともできると認めつつ、顧客が安定的な財務基盤の確保を求めており、したがって手元資金を維持する必要があると主張しています。これも誤解を与える記述です。

アルパインの大半の競合企業は、手元資金をはるかに上回る負債を抱えています。これがその事業に影響を与えることはなく、アルパインにも同じことが言えます。アルパインの主張は、アルパインの少数株主に対価を支払わずにアルパインが保有する現金をアルプス電気がすべて手にすることの口実にすぎません。同業他社を含め、手元資金を上回る負債を抱える企業を以下にいくつか挙げます:

  • アルプス電気(アルパインの親会社)
  • クラリオン
  • パイオニア
  • JVCケンウッド
  • コンチネンタル
  • デルファイ・テクノロジーズ
  • マグナ・インターナショナル
  • フォルシア

独立した上場企業としてのアルパインの企業価値の向上に関する誤解を与える記述

アルパインは、「本経営統合を行わずに上場を維持したほうがアルパインにとっては企業価値の向上を見込めるという見方は正しくないと考えております」と主張しています。またアルパインは、将来受注確保は苦戦を強いられることが想定されるとともに、受注は確保できたとしても収益性が悪化することが予想されると指摘しています。

これは、株主を脅して根源的価値と清算価値を共に大きく下回る水準での取引を受け入れさせようとする誤解を招く企てにほかなりません。アルパインは、代替戦略を一切模索せずに経営統合に合意しました。アルパインがこうした可能性を調査しさえすれば、さまざまな選択肢が開かれるはずです。

アルパインは、環境変化に巧みに適応し、長期にわたって企業価値を高めていくための十分な資金源を有しています。既存の顧客の一層の定着を図るために事業買収によりソフトウエア分野を強化し、対象市場を拡大させるべきです。またアルパインは、インフォテインメント・システムに対する需要が拡大しており、こうしたシステムが低・中位市場の標準となっている新興国市場へのエクスポージャーを高めることを目指すべきです。

SMBCよりフェアネス・オピニオンを取得しなかったことに関する誤解を招く記述

アルパインは、最終分析に際してSMBC日興證券からフェアネス・オピニオンを取得していないのは、異なる機関のフェアネス・オピニオンを取得することが重要と考えたためであるとしています。さらにアルパインは、SMBC日興證券のDCF法による当初の分析結果と最終分析結果に著しい変動があったとは認められないとして、SMBC日興證券のフェアネス・オピニオンを取得していないことを正当化しようとしているようです。こうした主張は、誤解を与えるものです。

アルパインはSMBC日興證券に最新の評価を行うよう求め、その結果を株主に提示しており、したがってSMBC日興證券に最新の評価に関するフェアネス・オピニオンを求めることに何ら問題はないはずです。

SMBC日興證券の新たな評価は支配株主にとってのみ公正であると明記されていることから、DCF法による評価額にほとんど変動がないとのアルパインの指摘も筋が通りません。つまり、評価額に偏向が生じており、アルプス電気に有利になるような形で過小評価されている可能性があります。したがって、アルパインとSMBC日興證券がフェアネス・オピニオンを得ていると主張する当初の評価が最終分析結果と同等であるとは決して考えるべきではありません。SMBC日興證券は以前にフェアネス・オピニオンを作成していますが、そのフェアネス・オピニオンは現在では明らかに無効です。

またアルパインは、最新の算定結果ではSMBC日興證券による類似企業の評価額は当初の分析結果とは異なっており、はるかに高い(0.46~0.62に対して0.53~0.72)という事実を伝えていません。

SMBC日興證券は当初の見解を修正することを強いられており、当初は、「・・・株式交換比率は類似会社比較法により得られた株式交換比率のレンジの上限を上回る」としていたのに対して、「・・・類似会社比較法による算定レンジの中央値を上回る」に変更しています。

アルパインがこうした事実を伝えていないことは、少数株主の誤解を生むことになります。

他の買収者に関する誤解を招く記述

発表の中でアルパインは、経営統合案の発表以降、対抗提案を受領していないが、提案を受ければ誠実に検討すると主張しています。これは誤解を招く記述です。

アルパインの案件に関するインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)によるレポートにおいて、合併相手となる可能性のある企業によりアプローチを受けたものの、アルプス電気の提案に比べると魅力的ではないとの結論に至ったことをアルパインが認めていることが報告されています。アルパインのコメントは、このアプローチを正式提案が可能になる前に拒否したことを示唆しています。アルパインがこうしたアプローチを誠実に検討した可能性、また同アプローチをあっさりと拒否した際に少数株主の権利に配慮した可能性は、極めて低いと考えられます。

さらに、オアシスは1株当り2400円でアルパインに対する対抗入札提案を行いましたが、アルパインは何の予備的協議もなく当社の提案を拒否し、デューデリジェンスを目的とした接触を一切拒絶しました。また、オアシスはアルパインと協力してパートナー候補を探すことを提案し、そのために実際に投資銀行にも働きかけましたが、アルパインは全く関心を示しませんでした。対抗提案があれば誠実に検討するとの主張は虚偽です。

結論

オアシスは、本取引における少数株主の権利を明確に侵害する企業統治の不備に衝撃を受け続けています。

こうした少数株主を欺くあからさまな試みは、やめるべきです。アルパインの評価額は衝撃的に低く、統合案を拒否することが唯一の賢明な選択肢です。分かりやすく言うと、仮にアルパインが明日破産したとしても(その可能性は極めて低い)、そちらの方が株主は本案件よりも多くのお金を手にすることができると考えられます。このことは、本案件が少数株主にとっていかに不公正なものであるかを示しています。

合併に反対票を投じることは・・・

操作された評価額に対して反対票を投じること

極めて貧弱な企業統治に反対票を投じること

アルパインの企業価値の破壊に反対票を投じること

少数株主の権利を無視した取引に反対票を投じること

少数株主に対する詐欺に匹敵する行為に対して反対票を投じること

アルパインに比べて先行き見通しがはるかに不透明なアルプス電気の株式を受け取ることに対して反対票を投じること

12月5日の臨時株主総会で経営統合に反対票を投じましょう

全株主を対象とした300円の配当提案に賛成票を投じましょう

1号および2号議案に反対票を投じましょう

3号議案に賛成票を投じましょう

重要免責条項

本文書およびこれに関連して提示される文書に記載された情報は、アルパインの株主のための資料としてまとめられたものです。これらは、意見です。この情報は、2017年7月27日にアルパインにより発表されたアルプス電気とアルパインとの間で合意された株式交換(「株式交換契約」)に関連して、Oasis Investments II Master Fund Ltd.およびOasis Japan Strategic Fund Ltd.(総称して「オアシスのファンド」)の運用会社であるオアシス・マネジメント・カンパニー(「オアシス」)により作成されたものです。

この情報は、アルパインの株主は自身の経済的利益を保護するために、(a)株式交換契約案に対する反対意見の表明および(b)アルパイン経営陣が株式交換契約の承認(現時点の議決権の3分の2以上の賛成が必要)を求める臨時株主総会における同提案に反対する議決権の行使により、アルパイン株1株をアルプス電気株0.68株で交換する株式交換契約案を拒否すべきであるとのオアシスの意見を含んでいます。

オアシスは、アルパインの少数株主に対して、自身の経済的利益を守るためにこうした行動をとるよう推奨します。

しかしながら、オアシスは、株主がオアシスと共同して議決権を行使するよう勧誘または要求するものではありません。議決権を共同して行使することに合意した株主は、日本の大量保有報告制度の下で「共同保有者」とみなされ、一般への開示を目的として、全体の保有分を合算して日本の監督当局に報告する義務があります。

オアシスは、当ウェブサイトを通じた自身の見解や意見の表明または他の株主との対話につながるその他の行動を根拠に、日本の金融商品取引法(FIEA)上の他の株主との共同保有者として扱われることを意図するものではありません。

このような資料は、株式交換契約に関連したオアシスの意見、解釈、推定のみを表しています。オアシスは、あくまでもオアシス・ファンドの投資顧問としてのみ意見を表明するものです。

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記事名:「オアシスがアルプス電気との合併案に関するアルパインによる直近の誤解を与える声明に対して返答