従業員の満足度(ES=Employee Satisfaction)や従業員のモチベーション以上に重要なものとして「従業員エンゲージメント」が挙げられます。

仮に満足度を高めても、職場に満足した従業員が必ずしも会社の成長に貢献しようとするわけではありません。また、いくらモチベーションが高くても、従業員が会社のビジョン(目的)やミッション(使命)に沿った努力をしなければ、会社が望む方向への成長に貢献しないのです。

とは言え、これまで重要視されてきたこれらの概念が間違っていたわけではありません。「従業員満足度」や「モチベーションの高さ」が企業の成長に相関しないことが研究の結果判明し、より精度の高い概念が必要になってきたのです。

そんな従業員エンゲージメントについて、経営者も従業員も知るべき「エンゲージメント10の真実」をお伝えします。以前もご紹介した記事(従業員満足度に代わる概念「従業員エンゲージメント」に関する30の事実)と一部内容が重複します。

1.世界的に見てもエンゲージメントが高い従業員は全体のわずか13%

[調査結果]世界的に見てもモチベーションが高い従業員はわずか13%)(アメリカ統計外社大手、ギャラップ社)

2.23%の会社しか従業員エンゲージメント改善のための適切な仕組みや人員を持っていない。

(デロイト”Global Human Capital Trends 2014”。90カ国以上の、2500以上の組織対象)

3.会社に批判的な従業員は組織をネガティブにしていく

前述のギャラップの調査によれば、エンゲージメントが高い社員は13%、エンゲージメントが低い社員は63%。残る24%の従業員は特にエンゲージメントが低く、生産性が低いばかりか会社の批判も行う。こういった批判的な態度は、周りの職員にもネガティブな影響を与える。

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「肥満も禁煙も幸福も伝染する!」ニコラス・クリスタキス(ハーバード大教授)
参考:[TED]ニコラス・クリスタキス:社会的ネットワークの知られざる影響


4.「本当なら防げた離職」にかかっているコストは極めて大きい

ビジネスSNS大手のLinkedinによると、アメリカ企業での平均離職率は15%で、10.3%は「本来なら防げた従業員の自発的離職」と報告
 具体的に試算すると、従業員1000人の企業で、従業員の10%が「本来なら防げた離職」をしていた場合。採用広告から採用後の教育コストなどを考えた場合、日本では従業員ひとりあたり1200万円といわれるので、従業員の10%では100人、実に年間12億円のコストになります。(アメリカでは15万ドルで、いずれの国でも平均年収の3倍程度)
 エンゲージメントと離職率については様々なデータがあるが、エンゲージメントが低い会社と高い会社を比べると離職率におおよそ倍の差が出ている。1%の離職率低下でもコスト削減効果は大きい。

5.エンゲージメント度合いは職種で異なる

カナダでの調査では、NPOなどの非営利組織で働く従業員のエンゲージメントは高く、72%がエンゲージメントを感じている一方、政府機関ではそれが61%に落ちるという。パーセンテージで見ると10%の差でしかないが、カナダの公務員数が人口1000人に対し27.4人であるため、総数では9万3千人。うち10%となると実に1万人となる。(Psychometrics,A Study of Employee Engagement in the Canadian Workplace)

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画像引用元:http://www.psychometrics.com/


6.知行合一できているマネージャーは少ない

イギリスでは77%の管理者層は組織の従業員のエンゲージメントを上げたいと感じている。しかし、エンゲージメントを高める効果がある行動、例えば部下とプライベートな話をする管理者は41%にすぎない。 (The Social Workplace / Chartered Institute of Public Relations)

7.仕事に従事した期間によってエンゲージメントが異なる。

新入社員や定年間近のキャリアを積んだ従業員は、そうでない従業員よりもエンゲージメントが高い。(アメリカ、ギャラップ社)

8.大学教育が時に従業員エンゲージメントを下げる

大学を卒業した従業員は、高卒までの従業員に比べてホジティブ度合いが低く、仕事にエンゲージメントを感じた経験も少なかった。(アメリカ、ギャラップ社)

ポジティブもネガティブもいずれも周囲に影響を与えることが分かっているため、採用においては教育水準だけを見ることは避けるべきである。

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「企業への貢献において鍵となるのは、人柄であり、周囲の人たちに与えられる影響です。人格を重視すること、その人が善い人物なのか、一緒に働きたいと周りの人が思うか」TESLA社CEO、イーロン・マスク

9.従業員との関係性が極めて重要

アメリカでは84%の従業員が、離職の判断に最も影響するのは経営層との関係性と伝えている。(National Business Research Institute)

10.エンゲージメントの高い会社は大きく収益を出す

エンゲージメントの高い社員で構成された会社は、そうでない会社に較べて大きく結果を出す。このデータに納得する人は少ないかもしれないが、成果に202%の違いが出た例もある。(アメリカ、デール・カーネギー社の発表)

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情報提供元:HAPPY W
記事名:「経営者も働く人も知るべき従業員エンゲージメントに関する10の真実