働く人のモチベーション低下が叫ばれ、離職率や、生産性が企業の人事部などでも常にトップクラスの課題として挙げられています(例:モチベーション白書2011年)。あなたの職場には「仕事にモチベーションを感じる人」がどれくらいいるでしょうか?今回は世界的な調査データをご紹介します。

世界的に見ても仕事に熱中していない従業員が大多数

少し古いデータになりますが、アメリカの調査会社ギャラップ社が142か国で行った「世界の職場環境の状況(2013)」(LINK)によれば、世界的に見て全従業員のわずか13%のみが仕事に熱中(エンゲージ)していると伝えています。なおエンゲージ(あるいはエンゲージメント)とは、「会社や組織に貢献しようとする自発的な意欲がある」ことで、平たく言うと仕事に熱中できているかどうかを示します。
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調査対象国の従業員の総数を約15億人とすると、仕事にエンゲージしている従業員はおおよそ1億8千万人。9億人の従業員は仕事にエンゲージ(熱中)を感じることはありません。更に、残る3億4千万人は「仕事にエンゲージ(熱中)していないと強く言える」とまで伝えています。

仕事へのエンゲージメント(熱中度合い)が高い従業員は組織への積極的貢献を行います。逆の場合はモチベーションも低く、組織の目標や成果に対して努力することも少なくなります。このような職場意識の向上は、企業、共同体、国家の維持可能な成長・達成にとって決定的に重要なものです。世界全体を見てもエンゲージメントが低いことは、世界的な経済の非生産性に関係し、世界の生活の質の向上を阻害しているといえるのではないでしょうか。

20151118-DSC_7798ケリー・マクゴニガル(著名心理学者)「 エンゲージメントこそが、仕事に対する過剰な不安やストレスと関係

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従業員のエンゲージメントは米国・カナダで高く、中東・北アフリカで低い

調査対象国の地域によって結果に違いがあります。地域別にみると北米(アメリカ、カナダ)が 仕事にエンゲージしていると認識している人が29%と最も高く、豪州・ニュージーランドの 24% がこれに続きます。
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一見すると経済的に発展した国の方が良い結果に見えますが、そうとも言えません。欧州19か国では14%の従業員が仕事に従事しているとしている一方、20%をはるかに超える従業員が「仕事にエンゲージ(熱中)していないと強く言える」としています。なお、「仕事にエンゲージしていないと強く言える」の比率が最も高いのはアフリカで、中東北アフリカの35%、サブ-サハラ-アフリカの33%です。

別の調査(LINK)では、G8の中でも日本は最低のエンゲージメントであると伝えています。

人は、人生の大部分を職場で過ごしています。シンガポールのハイテク企業の立ち上げであっても、豪州の金融機関であっても、ドミニカ共和国の衣料であっても同じです。その結果、職場環境のクオリティ(質)は、必然的に人々の生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)と直結しているといえるでしょう。

なお、ギャラップが使うエンゲージメント測定のための質問はこちらです。

1 職場で自分が何を期待されているか理解している
2 仕事を進めるための材料や道具をもっている
3 職場で毎日、自分が最も得意なことをする機会がある
4 この1週間で、職場で良い仕事をしたとして承認されたり褒められることがあった
5 上司やその他の、職場の同僚が、自分のことを一人の人間として気にかけてくれていると感じる
6 私の成長を応援してくれる人が職場にいる
7 自分の意見を聞いてくれる職場にいる
8 会社のミッション(使命)やビジョン(目的)が、自分の仕事の大切さを感じさせてくれる
9 同僚たちは質の高い仕事をしようと努力している
10 職場に仲の良い友人がいる
11 過去6カ月の間に、私の仕事の進捗について、十分かそれ以上と職場のだれかに言われた
12 昨年、仕事で学び成長する機会があった

エンゲージメントは今後ますます注目される概念に

地域や産業にかかわらず、急速に変化する経済環境に順応する必要があるビジネスや市場においては、高い生産性の職場環境を維持し、幅広く変化する社会的、文化的、経済的環境における顧客基盤を確立する必要があります。しかし、トップダウン型の体制ではスピードが遅く、資本力で劣るベンチャー企業に市場のリーダーの立場を取られた大企業は、過去、枚挙に暇がありません。組織の規模にかかわらず、現場での自発的・独創的な工夫がスピード感を上げ、その生死を分ける場合があるのです。

変化が大きい、あるいは成長・拡大している市場で生き残るためには、このような低いエンゲージメント(熱中度合い)を早期に改善する必要があります。そのために、定期的に従業員のエンゲージメントを測定し、向上させるシステムの構築が目標達成のために非常に重要になります。

HappyWではHappyWorkplaceの実現のため、今後はこの従業員のエンゲージメントや幸福度についてもお伝えしていきます。従業員のエンゲージメント向上に対して意図して行動している会社様のご紹介もしていきたいと考えています。ご質問も含めまして、お問い合わせから是非ご連絡くださいませ。

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Photo credit: Camillo Miller via VisualHunt.com / CC BY-NC-ND

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参考文献:

情報提供元:HAPPY W
記事名:「[調査結果]世界的に見てもモチベーションが高い従業員はわずか13%